Movie Review : トガニ
実際にこの映画をキッカケに韓国では「トガニ法」が制定された
言いたいことは2つ。
2005年に韓国で実際に起こった教育施設での学校関係者による性的暴行事件をもとに
した原作を主演のコン・ユさんが読んだことから映画になったそう。
まずはその行動力を称えたい。そのおかげでこういう事件が明るみになったのだから。
2つ目は、この映画の一番胸クソ悪いところは、もちろん子供をレイプする大人なのだけど、
それを告訴したにも関わらず、始めは不起訴処分になったこと。
それなのに、2011年のこの映画の反響が大きかった為に警察が動き出し、
容疑者は拘束され懲役8年の判決が出たというこの警察や検察の対応の変化
これである。
結果として裁かれたのはよかったが、容疑者が警察などと賄賂などでズブズブの関係
だったことで、まずは事件そのものがうやむやにされてしまった。
そして、470万人が見たという世論により警察が動き、裁判が行われ、「トガニ法」
という障がい者への虐待の厳罰化や、公訴時効の撤廃などを定めた法律が制定された。
もちろん、子供を性的に虐待することは悪い。最悪だ。
だが、世論によって、裁判の結果が変わっていい訳はないのだ。
だから最初から警察はちゃんと対応すべきだし、法に則ってきちんと裁判をしてくれないと世の中自体が信頼できなくなってしまう。
これは韓国だけの問題ではなく、日本にもあること。
自分としては、もし映画のように事件を目撃してしまったら、大人とし勇気をもって
対応したいと思う。勇気が必要だけど、それをもししなかったら、その後私は自分を
許すことが出来ないと思うから。