Movie Review : オリエント急行殺人事件

ポアロの静かな怒り

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デイビット・スーシエが演じたテレビドラマのポアロ

シリーズが好きである。

というかこのポアロ自体がお気に入りだ。

デビット・スーシエが演じているポアロは、チョビ髭

を生やして、女性が履く様なピカピカのエナメル靴

をはき、小さくて高い声で小鳥のように話す。

そして、とても速いのだがよちよちと歩く。

それでも知性と気品を愛嬌を感じさせる大好きな

キャラクターだ。

 

 

私としては、ドラマとはイメージが違う人がポアロ

を演じていたので、少し観るのをためらっていた。

確かに全くイメージが違う、でも悪くなかった。

デイビットのポアロほど気品はないけど、荒々しく

若々しい感じ。ちょっとマッチョな感じのポアロだ。

アスリートのような俊敏な動きもイメージとは違うが。

私は、断然デイビット派だが、これも悪くはない。

 

初めてみる人にも、ドラマチックなストーリーだし、

異国情緒も感じられるし、自分の目線(ポアロの目線)

で展開されるので自分が旅をしているような感じも

味わえる。

いろんな職業や身分や立場の人たちが列車という

狭い場所に集まったらそれだけでも事件が起こり

そうだが、もちろん衝撃的な事件が起こる。

 

そして、世の中でもっとも善人であるはずの人が罪を

犯した時、情状を酌量していいのか?

犯罪を犯した人が、その犯罪を犯した理由によっては、

許されていいのか?

許すべきなのか?

許すのは誰なのか?

それらを、大勢の善人たちがあーでもないこーでもないと

白熱した議論を戦わせる。

 

そして、世界一の名探偵ポアロが下した決断は?

 

ポアロは理性と良心の人であり、信心深い人でもある。

自分が下した結論に最後まで悩み、そして怒っている。

怒っているのは、自分が下した結論にか?

犯人になのだろうか?

もしくは、被害者に怒っているのか?

多分そのすべてに怒っているのだろう。

 

この映画が気に入ったら、ぜひ原作のアガサ・クリスティ

呼んでみて欲しい。または、テレビドラマのポアロシリーズ

を観れば、この映画と比べる事が出来て面白いと思う。

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