Movie Review:空海―美しき王妃の謎

美と愛の映画。

 http://ku-kai-movie.jp/

当時世界最大の都、唐の長安が壮大で美しく描かれている。

長安に留学した日本の僧侶、空海と詩人の白楽天が主人公で、都に現れた化け猫の謎を解き明かしていくストーリー

 

楊貴妃の愛と死の真相に空海が迫っていく。

絶望的な最期を迎えたのかもしれないが、彼女はとても愛され、そして死んだ後も愛され守られている。

望んだ人に愛されなかったかもしれないが、

愛とはそんなものなのかも。

それも幸せだと思う。

 

化け猫が最期に言った、

「分かってはいたんだ。でもそれを受け入れることができなかったんだ」ともらした一言にとても共感し、涙。

 

そう、分かってはいるけど、それを受け入れることは難しい・・

それは時代を超え、人間の永遠のテーマなのですね。

 

楊貴妃を演じた女優さんが、とても美しかった。

とても現代的な顔立ちなので、実際の楊貴妃とは似ていないだろうけど、皇帝の寵愛を受け、最高の名誉も莫大な富も

得た人間が抱く(であろう)孤独と絶望、哀しみを良く表していたとおもう。切ない。

抱くであろうとしたのは、私自身が最高の名誉も莫大な富も得ていないからですね。その必要もないし。

 

空海を演じた染谷さんは、飄々と、不謹慎なまでに冷静な感じで演じていて、「実際の空海もこんな感じなのでは?」と妄想するのも楽しかった。

 

美しい映像と真実の愛を感じたい方は見てもいいかも。