Movie Review:空海―美しき王妃の謎
美と愛の映画。
当時世界最大の都、唐の長安が壮大で美しく描かれている。
長安に留学した日本の僧侶、空海と詩人の白楽天が主人公で、都に現れた化け猫の謎を解き明かしていくストーリー
絶望的な最期を迎えたのかもしれないが、彼女はとても愛され、そして死んだ後も愛され守られている。
望んだ人に愛されなかったかもしれないが、
愛とはそんなものなのかも。
それも幸せだと思う。
化け猫が最期に言った、
「分かってはいたんだ。でもそれを受け入れることができなかったんだ」ともらした一言にとても共感し、涙。
そう、分かってはいるけど、それを受け入れることは難しい・・
それは時代を超え、人間の永遠のテーマなのですね。
楊貴妃を演じた女優さんが、とても美しかった。
とても現代的な顔立ちなので、実際の楊貴妃とは似ていないだろうけど、皇帝の寵愛を受け、最高の名誉も莫大な富も
得た人間が抱く(であろう)孤独と絶望、哀しみを良く表していたとおもう。切ない。
抱くであろうとしたのは、私自身が最高の名誉も莫大な富も得ていないからですね。その必要もないし。
空海を演じた染谷さんは、飄々と、不謹慎なまでに冷静な感じで演じていて、「実際の空海もこんな感じなのでは?」と妄想するのも楽しかった。
美しい映像と真実の愛を感じたい方は見てもいいかも。