Movie Review : フラワーショウ!

もうちょっと主人公の内面世界をきちんと描いてほしい

 

 

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子供のころから自然に囲まれた環境で育ち親の影響もあって、自然と共に生きてきた女性

チェルシーの由緒がるガーデニング大会に参加するまでの顛末を描くサクセスストーリー

サクセスストーリーはいいから、彼女がどう思っていて、どんな庭をつくりたいか、どんな世界を望んでいるかという本質的な部分をもってきちんと描いてほしかった。

 

自然の精霊たちの声が聞こえて、対話が出来る少女

人生の要所でそれらの声をヒントに難所を乗り越えてきた。

私は、スピリチュアル人間ではないが、だからといってそういう目に見えない存在を全て否定して理解しない訳ではないので、もう少しその部分をキチンと描くべき

精霊たちからどんなメッセージを受け取って、どうやって生きてきたのか

まあ、書いていてそれ自体も難しいなぁと思わざるを得ないが。

でもその題材自体がこの映画ではいちばんいいところなのに、恋愛と仕事にサクセスばかりが結果として描かれる映画となってしまった。

映画の作り方が、若い女性受けを狙った若い女性のサクセスストーリーばかり狙っていないか?

 

主人公の女性のキャラクターなのか、モジモジとシャイな女性なので映画の印象もボンヤリしたものになっている。

まあ、見方によってはボンヤリしたファジーな女性のファジーな体験記みたいな映画は新しいのかも。私のレビューもファジーな感じになってきた。

 

実際は彼女が成し遂げたことはすごいのだ。

仕事もなく一文無し、デザイナーにとっては命くらい大事なデザインブックは盗まれた。

本当に何もないところから、必要資金3000万円近く集め、庭作りに必要な大勢のスタッフを集め、インスパイアし実際に庭を作ってしまうのだから。

だけど、彼女自身がやっていることといえば、作った庭の池に塩素を2ボトルいれてしまい、庭を泡だらけにしたり、本当に妖精と会話できてたの?というへんちくりんな事をやっている。

どうみても植物のドシロウトに見えてしまったりと、ちぐはぐ。

尊大な植物学者のイケメンに恋する理由もなにも見えなかった。

彼がいないと庭が造れないというのも描かれていない。

植物学者の専門知識がないと 植物の植え方が分からないからなのか?

何度も言うが、テーマはいいのでもう少しテーマを研ぎ澄ましてキチンと描いて欲しかった。

まあ、実話がベースなので、作者が自分のイメージに合わないとNGが出るのでしょう。

そういう意味では実話ベースの映画というのも難しいもんだと思った。

見る価値がないとは、思わない。

チェルシーフラワーショウの雰囲気や主催者の王立園芸協会の尊大な態度なんかも描かれていて面白いところもある。

 

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