Movie Review : ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~
血塗られた衣服を本当に着たいか?
確かにたくさんの装飾がついた素敵な洋服が(安っぽいけど)500円とかで売られているのを見て単純に、
「ああ、コストカットもここまで出来るようになったのか!」とのん気に感慨深い思いでみていた。
しかし、実はこの価格はバングラディッシュなどの貧しい国に住む女性労働者の犠牲で成り立っている金額だった・・・
洋服は、どんなに単純なものでも、人の手でミシンなどを用いて縫製することがどうしても必要であり、機械でなく人の手を経たものは本来そこそこの値段がするものである。
それをブラウスが500円~1000円で買えるということは、それを作る人たちの賃金がどれだけ安く設定されているか、ということに気付かねばならなかった。
女性労働者たちは主に子持ちで、安すぎる賃金で働いているためにまだ小さな子供たちと一緒にすむことができず、1年に一度親戚に預けたわが子に会えるだけである。
知らずにのん気なことを考えて恥ずかしい。
子供を抱えた女性が人間が生活できない程の低賃金で働いていて初めて、こんなに安い金額で売ることができる、よく考えれば当然のことだ。
すでにたくさんの洋服を持っていて、さらに500円で新しい服を買う必要があるか?ないよね、と私は思う。
どうせ買うなら、満足できる賃金が支払われて、納得して作られた服を身に着けたいものである。自分の肌に直接見につけるのだから。
肌は、人間の体の最大の臓器なのだから。
ファストファッションは絶対に手を出さない、と誓った。