BookReview:みんなが書き手となる時代のあたらしい文章入門
書くことを本気で考え始めた初心者のための本だが、シンプルで深い
著者名は知らなかったが、「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」の共著者だった。
書き方の本は今回はじめていろいろとまとめて読んでみたのだが、一番シンプルで根本的な
ことを教えてくれる本だった。
ここに書かれていることを本当に実践している人は実は少数派では?と思う。
ブログを始めてみて、自分の文章について考えるようになった。
もっと文章がうまくなりたい、面白い文章が書きたい、何より書きたいと思ったことを
余すところなくきちんと書きたいと思った。そして出会ったのがこの本。
シンプルで易しい内容なのだが、ブログを1つも書いてない段階でこの本を読み始めても私の頭には全く入ってこなかった。
その後ブログの文章を1~2つ書いてみた後に再度この本を最初から読んだら、ものすごく頭に入ってきた。
3つ印象に残っている部分
1、起承転結ではなく、起転承結
小説と違って、前置きが長いと読者は「読まない」という選択をしてしまう。
「起」で、自分の意見とは違う一般論を書き、
「転」で、自分の意見を書く(逆説の接続詞でつなぐ自らのユニークな意見)
「承」で、自分の意見の理由(客観的事実)を述べ
「結」で、自分の意見を一般化した主張で締める
本書の中に例文があって分かりやすかった。
2、書く前に頭の中にある書きたいことの「要素」を書き出すのは必須!
そしてその要素を取捨選択し、並べ替え、無駄を削る。
「何を書くか」ではなく「何を書かないか」
3、ただ一人の読者を喜ばせるように書くこと
皆を喜ばせるような文章は書くな
特定の「あの人」へ
あのころの「自分」へ
書くこととは直接関係ないが、「映画のカメラワークの視点」の部分に通じる話もあり
映画が好きで、映画をもっと色々な視点で観たいと思っていた私にはそこも面白いポイントで
何度も読んでしまった。